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アラキドン酸を減らした方が得する場合もある?

赤ちゃんの脳に必要な物質として注目をされているアラキドン酸は、大人にとっても脳のはたらきを維持したり、身体の細胞のはたらきを維持するために必要な物質です。
人によっては摂取を減らした方が良いとされることもあります。
どのようなケースが考えられるのでしょうか。

アラキドン酸は身体にとって必要な物質である、DHAなどと同じ不飽和脂肪酸のうちの1つです。
身体を動かすために必要なエネルギーの原料となるほかにも、身体を構成している約60兆個とも言われる細胞を覆っている細胞膜を作るというとても大切な役割があります。

細胞の中でも特に、脳にある神経細胞は信号をやり取りすることで、記憶をしたり考えたりすることができます。
アラキドン酸はDHAと共に細胞膜を保っていることで信号をスムーズに伝えることができ、脳のはたらきを助けているのです。

アラキドン酸は体内でも作ることは可能ではあるのですが、非常に量が少ないため、リノール酸を含んでいる食べ物を口にすることによって補っていかなければいけません。
赤ちゃんや小さな子どもは、アラキドン酸を作りだすことがほぼできません。
また年齢によっても、体内で含まれている量は少しずつ減少していくために、食品から積極的に摂取する必要があります。

しかしアラキドン酸は過剰に摂りすぎるとプロスタグランジン2という炎症を起こすという物質を作りだすこともあります。
またリノール酸からアラキドン酸を合成する際に必要なビタミンB群、ビタミンCなどが足りていないことによって、アレルギーを抑えると言われているプロスタグランジン1という物質が作られず、アレルギーを起こすこともあるとされます。

アトピー性皮膚炎やアレルギー性湿疹などをお持ちの方は、炎症が進んでしまい、かゆみがひどくなってしまう可能性もあります。
血管に炎症が起こってしまい血栓ができやすくなるという報告もあります。
あまりにも多すぎるアラキドン酸の摂取は控えた方が良いとされています。
また持病がある方は、サプリメントなどの摂取はかかりつけの医師に相談をしてから行うようにしましょう。